塔へ入ると、その中はどこも暗く、静まりかえっています。

「あのお方はいつもてっぺんで町を眺めてるんや。」

そう言って、長いらせん階段を上っていきました。

そして時計のねじともいえる大きな部品が見えてきたところで、かすかな足音が聞こえ足を止めました。

人がいる気配を感じます。

次へ